杉山南見夫さん

出発点は、 大学時代にある

明星の明るく自由な空気

中高時代の私は少し道を外していました。周囲に心配をかけるやんちゃで。でも、好きにやっているようで、そんな生活を快しとしない自分もいた。自分のリセットを願っていた。そんな時、私に変わる契機をくれたのが、明星大学です。

服装も学ランからがらりと変えて軽く、ラクに。ポジティブな自由を感じたんですね。今思えばカリフォルニアの空気のような。そして昭和41年、1年生の時、フォークソングブームです。咄嗟に、これだと。行動が先なんです。すぐに大学の仲間とギターを揃え、没頭。都内のホールでコンサートを開くまでになった。そのうち海外遠征だという話になり、2年の夏休みに仲間とハワイに渡りました。所持金5万円、ノー プラン。この滞在も運や様々な巡り合わせに助けられました。ラジオやテレビに出演、おまけに新聞社の取材を受けたりレコード会社にもご縁を頂きましたが、そのままプロになる考えはなく大学生活に戻りました。

前に進むことをいつもしたいと念じて生きてきました。行動の前に熟慮するタイプではないけれど、行動から学ぶことは大きい。周囲が就職を意識し始めた四年生の時、私はふしぎと就職する気持ちにならなくて、卒業後、起業しました。私を恐れや躊躇のない心持ちにしてくれたのは、明星の明るく自由な空気。私の出発点は大学時代にあるんです。実は8年前から演奏活動を再開しました。これもまた行動。歌の喜びを通して、誰かの力になれたら嬉しい。そう思っています。

写真:杉山 南見夫さん 杉山 南見夫さん

筆者プロフィール

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