山田大平さん

ターニングポイントは大学時代に

先生とじっくり対話できる機会がとても貴重でした

物心ついた頃から「跡を継ぐ以上」という言葉に囲まれていました。小さい頃は能天気に構えていたと思うのですが、生活と家業が同じ環境で垣根がなく、手伝いも多かった。生々しい話や緊張感の中で育ちましたから、年を追うごとに責任感みたいなものと自分のレベ ルを比べていて。それがひとつのプレッシャーとなり、大学生になる時、まずは一回家を離れたいと。あわよくば別の道にという気持ちも当時は正直ありましたね。それで選んだのが、下宿しなければ通えない明星大学でした。

大学では、父が自身の経験から教えてくれたものとは違う解答、あるいはそれを裏付ける学としての経済知識を得ることに執着していたと思います。ゼミ合宿など、先生とじっくり対話できる機会がとても貴重でした。欲しい答が出てくるまでしつこく質問をぶつけましたね。ちょっと面倒くさいと思われても仕方がないくらい。ただ、そうすることによって、自分の将来に向き合うターニングポイントにもつながったわけですし、一学生の私によくあそこまでお付き合いくださったなあと先生には感謝しています。

明星大学はいい意味で自由。あれしなさいこれしなさいという制約がなく、自分で考えぬく時間が与えられた。大人になるためには良い環境だったと思います。

卒業して、今から社会人、という意識では遅い。大学生のみなさんに対しては、自分が試される四年間だと思ってほしい。本気の四年間を送ってほしいと思います。

写真:山田 大平さん 山田 大平さん

筆者プロフィール

SNSでシェアする
Facebookで共有する
LINEで共有する
Twitterで共有する