明星幼稚園公式ブログ

親として 育つ

Vol.38 2020.11.26

日々のこと

 すっかり秋の気候になってきました。これから冬に向け、寒さや空気の乾燥に負けないよう、流感・コロナの予防とともに基礎体力もつけていってほしいと考えています。天気の良い日は戸外で体を動かし遊ぶことで体が丈夫になり、筋力と共に反射神経などが育ち、転んだりぶつかったりしにくく、危険を避けたり防ぐ身のこなしができるようになってきます。また、大人からのアドバイスや遊ぶ時のお約束事を理解するようになってくるとさらに大きな怪我が減ってきます。
 これから先、大きな怪我を避けるために、小さな様々な経験を積むことや、大人からのアドバイスがとても大切です。

 さて話は変わりますが、保護者の方の中にはご兄弟も在園されたことがあり、通算5年から10年、あるいはそれ以上、当園とご縁のある方がたくさんいらっしゃいます。
 そうした保護者の方にお会いする度、初めてのお子様がご入園された当時と現在とでは保護者の方が(失礼な言い方かもしれませんが)「成長されたなあ」と感じる瞬間があります。(皆様素敵に年齢を重ねていらっしゃいますね。)これはお子様の成長と共に親御さんも成長していらしたと言えないでしょうか。いかがですか?

 私自身の子育てを振り返ると、「子どもを育てる」と同時に「親としての自分を育てられている」と感じていました。特にサラリーマンである夫の『親としての成長』を見ていてもそう感じるところ大でした。(波風が立ちそうなのであえて口に出しては言いませんでしたが。)
 社会人になった息子に冗談で「親としていろいろ経験させていただき、まっとうな親に成長させていただきました。ありがとうございます。」というと、「そうでしょ」と返してきます。まったく、、、。

 親は我が子を初めて抱いた時、得も言われぬ幸福感に満たされます。子どもは生まれて最も「愛らしい」と言われる幼児期までに親孝行を充分果たしているのだとも言われています。懸命に生きている姿のみ、多くを求めず、我が子だけに目を向けたとき、無条件に愛おしいと感じるのでしょう。
 
 しかし成長とともに、集団の中での我が子を見たとき、年齢に合った平均的な成長と比べ、学校では学業の結果などに一喜一憂、親は焦り悩むこともあります。
「反抗期だから」とよく耳にします。
ではなぜ反抗するのでしょう。「親の言うことを聞かない」「じっとしていない」など親として「何とかしなければ」と焦り、脅したりすかしたり、持ち上げたり叱ったりして、何とか言うことを聞かせようとしてはいないでしょうか。

 幼くても親の価値観を感じ取って成長していきます。例えば親が赤信号でも横断歩道を渡る習慣があれば、子どもも同じようにするでしょう。どんなに急いでいても横断歩道まで行き、信号が青になり、安全を確認して渡る親御さんのお子さんは自然と習慣として身についていくでしょう。

 親の言うとおりにせずとも、親のする通りにはするものです。子どもにはこんな風に育ってほしいという親の願いがあり、それゆえ子どものためと、親は言うことを聞かせようとします。
 しかし、子どもにとってわかりやすい理由も告げられず、その行動が親の大切にしている価値観に反していることもわからないまま強制され叱責されては、反抗したくもなりますよね。まずは日頃から行動で示し、導くことが大切です。

 お子さんによっては自分の感情を表に出すことが減り、大人の顔色を見ながら生活し、失敗してしまった他人に対しては厳しい視線を向けるようになりかねませんし、逆に自分の失敗は悟られない様に、自分が傷つくことを恐れるがあまりごまかすようになってしまわないでしょうか。

 本当に大切なのは【失敗を恐れずチャレンジする。失敗を経験に前向きに、準備を怠らず努力し、また一歩踏み出せる。周りの人とはお互いに励まし支え合いながら挑戦し続ける】ということだと私は考えます。
 どんな時もただ一つ言えるのは、幼い我が子の心の居場所は親元だということ。親があきらめたり、見放したりしないことが親の責任ですよね。そして子どもが一番力を抜ける居場所が親元だったなら、こんな素敵なことはないです。

 是非お子さんに、ご自身の価値観を伝えていただきたいと考えます。
「おとうさんは君に[こんなひと]になってほしいんだよ。」
「お母さんは君の[こんな]ところが大好きよ。大切に大きくなってほしいと思っているんだ。」
「お父さんは[こんな]生き方はしたくないと考えているんだよ。お父さんも頑張るよ。」「お母さんは[こんな]こどもだったけど、もっと[こう]したかったのよ。これから頑張ろうと思う。」など。
 
 保護者同様に子どもたちも家庭の外でみんな頑張っています。時々は頑張れない日もあります。そんなときは親御さんのぬくもりで癒され、また頑張れます。
 「家族」というチームで
成長していきましょう。

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