明星幼稚園公式ブログ

絆をつくる

Vol.56 2023.10.17

保育について

 先日3歳の子どもが泣き止まず母親が布団にくるんで放置したところ亡くなっていたという、痛ましい事件が報道されました。近隣の証言では母親の「いい加減にしてよ」という叫び声と子どもの泣き声が長時間に渡り聞こえていたとのことです。

 防ぐことができたはずなのに、また一つ小さな命が消えてしまった、とても悲しい事件です。この母親が行動を起こす前に、母親と子どものストレスに気付き、母子双方を救うことはできなかったのかと残念でなりません。

 人は皆、人から生まれ、人に育てられ、大人になり、親になります。自分と似た経験や環境、あるいは専門的な知識を有する人や書物など、必ず自分の助けになる術を持っている人がいます。

 子どもはなぜ泣くのか、親である私はなぜこんなにもイライラするのか。育児に悩んだときは、自分だけと考えず、助けを求めてほしいと思います。特に当園にゆかりの方々はどうぞマイルームや教職員にご相談ください。また同じ立場の保護者の方同士でお話するのも解決の糸口になることでしょう。

 成長のカギとなる幼児期に、繋がれた親子の温かい絆は生涯の礎になると考えています。

 子に人としての道を踏み外してほしくないと考えるならば、まず身近な大人は道を外れた行動を、我が子であってもしてはならないのです。そしてそれを失敗してしまった時、子どもの心の傷は、決して無かったことにはできないと考えます。

 しかし我が子に向き合い、親の弱さをさらけ出し、率直に語り、謝ることで、子どもが親を知り、思いやる心が芽生え、親を助けるチャンスができます。子どもは親を愛しているのですから。親子の絆を大切に育ててほしいと考えます。


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