明星幼稚園公式ブログ

6月園だより

Vol.53 2023.06.07

日々のこと

園庭のあじさいが雨に美しく濡れています。皆様お健やかにお過ごしでしょうか。

5月は気温の変動が激しく、そのせいか体調を崩す方が多かったようですね。
園児も鼻水や発熱、あるいは幼稚園で元気がないからと検温すると高熱、ということも度々ありました。
インフルエンザと診断された方もこの季節では珍しく多かったようです。
季節の変わり目です。ご自愛ください。

さて、幼児期の体調管理は難しい面が多く、まだ自分では体調に合わせて行動を調整することがなく、急に具合が悪くなったりします。
とにかく元気がなくなってきたなと感じたら、十分な栄養と睡眠(体力に応じて午睡も大切です。)が取れて、体力が回復できるようサポートすることが必要です。

子どもの体調の管理にも通じますが、幼児期はあらゆる面で「子どもを真ん中に」生活することが、子どもの為だけではなく、その後の親子関係にとっても重要だと考えます。

育児書やママ友、保健婦さんなどの意見はあくまで参考に、まずはそれぞれのご家庭で方針を決めてはいかがでしょうか。

わたしの場合、例えば食事。初めからなんでも食べられる子は意外と少ないものです。私自身も好き嫌いがあったので我が子には野菜を食べておいしいと感じ、食事を生活の楽しみの一つにできるように育ってほしいと考え(方針を決め)ました。

およそ25年前、子どもの奥歯が生えそろい、離乳食が終わった頃、私の伯父が送ってきたアスパラガスを塩ゆでにし、他にも人参ときゅうり、セロリ等をアスパラと同じ長さの細いスティック状にして用意したことがありました。マヨネーズをつけて食べたらいいとそえました。

幼い息子は笑顔で、小さな手で持った野菜を揺らし、プルプルする様子を見て楽しんだ後、口に運んでいました。他にも口をつぐんでなかなか食さないものは「ロケットはっしゃー!」とスプーンを宙にあげ、「どこに着陸しようかしら?お口を開けてくれないと着陸できない!たいへーん!」などと楽しい雰囲気を大切にしました。

昭和の子育てでしたら食事で遊ばないと叱られそうですが、将来の好き嫌いを無くし、残さず食べられるようになることが目的ですので、昭和の方(私の父母)には目をつぶってもらいました。

何が良いかはそれぞれのご家庭で違うでしょうけれど、「早く食べなさい!」「せっかく作ったのにもったいない!」「こぼさないで!」と食事中に周りの大人が口うるさく言ってきたら、子どもにとって食事は楽しいものではなくなってしまうでしょう。

食事の時間を、食欲を満たすだけあるいはお説教の時間にしてはもったいないのです。

餃子の皮で作ったピザ

ピザ完成!

焼きたてをフーフーしながらおいしくいただきました。

何が好き嫌いを分けるのかはわかりませんが、2つ言えるのは、

1、 何かの経験と繋がっていると食べてみたくなる。
2、 楽しい(funny and interesting)経験や思い出が食べるきっかけになる。

毎日忙しいから無理とあきらめず、たとえ一度の経験であっても、子どもの育ちや親子関係に絶大な意味を持ちます。
(あくまでお母さんお父さんが無理をして行う必要は全くないということをお忘れなく。)

 ぜひとも“やる”と決めたら、その過程で叱ったり指図したりしてその計画が台無しにならないようにしましょう。「次はどうしようか?」「どうしたらいいと思う」「それいいね」「それどうかなあ」と子どもの意見を聞き、大人も意見を言い、対等な会話をしながら進めてください。せっかく段取りを決めて実行するのですから“楽しい思い出”にしてください。そうでなければ子どもは二度と一緒にしようと思わなくなるでしょう。

 そのために事前にできる環境の設定や覚悟が必要かもしれません。
例えば出来(形)が悪くてもOK!「頑張ってできたね!」と言って決して批判しないこと。こぼしても良いように雑巾を用意したり、汚して困るものは除けておいたり、クロスを敷いておく。顔にクリームがついても面白がる!(写真を撮るくらいの余裕があるともっと良いです。)
さあ、いつ計画しますか?


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