研究テーマの「デートDV」の問題について、これからも関わっていきたい

#035

噴水前

明星大学人文学部人間社会学科3年

下村茉衣さん

しもむら まい

人文学部の人間社会学科でデートDVについて研究する傍ら、2年生の1月からNPO法人で相談員も務めています。友人がデートDVの被害を受けたことがこの問題に関わるようになったきっかけですが、調べてみると若者の被害者が非常に多いことが分かり、解決に携わりたいと思うようになりました。

現在は、1日10件程度の相談をチャットや電話で受けています。相談の内容によって、NPO法人内の支援プログラムや外部の専門機関を紹介したりするのですが、上手くいかないこともあります。相談者の方との信頼関係ができていないと、途中で相談を打ち切られたり、こちらの提案を断られてしまったりすることも多々あります。ただ、そうした体験を現場で積むことによって、デートDVに関するレポートを書く際も相談者の心情に寄り添えるようになった気がします。

相談対応中の下村さん

明星大学の人間社会学科は、フィールドワークなど教室の外での学びを積極的に後押しするスタンスで、学生の自主性を尊重してもらえます。研究テーマについても自由度が高く、私が行っているようなNPOなどでの活動も応援してくれるのが特徴だと思います。他のテーマを研究しているゼミ仲間から学ぶことも多く、さまざまな問題について知識が得られるのも良いところです。

今後は一般企業への就職を目指していますが、就職後も可能であればNPOでのカウンセリングは続けていきたいと思っています。デートDVという言葉すら知らない中学生や高校生などが被害に遭うケースも多いため、まずはそうした問題があることを世の中にもっと広めることが必要だと感じています。就職後は、社会人としてしっかり仕事をしながら、若い人たちを支えていきたいです。