絵をライフワークにしつつ、オールジャンルで活躍したい

#018

明星高等学校・2年

小澤広隆さん

おざわ ひろたか

物心ついた頃から絵を描いたり物をつくったりするのが好きでした。家がお寺であることも影響して、仏教の考え方やお寺の建築などに小さいころから心惹かれるものがあったので、作品も仏像や宗教に関係するものが多くなっています。

絵を描く際に意識しているのは、対象物を見た時に感じた「かっこいい」「かわいい」といった第一印象が伝わるようにすること。この箇所は美しく描きたいから丁寧にとか、迫力を出したいから勢いよくとか、考えながら作品を作っています。もう一つ大事にしているのは、その物が持つバックグラウンドですね。たとえば仏像なら、作られた経緯や何をしている様子を表しているのかなど、背景にある意味を考えるようにしています。

作品の制作は毎回苦労しながらの挑戦です。さまざまな技術を組み合わせたり、美術部の顧問の先生からの助言もいただきながら工夫しつつ描いています。そうして出来上がった作品を見ると、われながら惚れ惚れとします(笑)。卒業までにまだ作品を制作したいですし、絵はライフワークなのでずっと続けていくつもりです。

右の作品は2022年6月の「国際美術大賞展」で大賞を受賞した作品「忿怒」、左は「地母神図」

多趣味なので、美術の他にも建築や音楽や学校の勉強も含めて学ぶこと全般が好きです。将来は美術関係の仕事に就けたら良いとは思いますが、いろいろなことに興味があってなかなか選べない部分もあります。最終的には、北野武さんのようにオールジャンルでいろいろなことができる人になりたいですね。何事もとことんやりたいほうなので、それぞれを極めたいと思います。

美術部のほか華道部、軽音楽部にも所属し、バンドではギターを担当。9月に行われた文化祭で演奏を披露した。

明星学苑の良いところは、学校として掲げている「世界に羽ばたける人材を育てる」という考えに沿っているところでしょうか。先生方が一生懸命で、生徒たちがやりたいことをよく理解して、とことん向き合ってくださいます。

※小澤さんは、2022年6月19日「国際美術大賞展」で大賞を受賞。受賞作品は「忿怒」。過去にも多数受賞歴がある。中学2年時、東京私立中学高等学校協会生徒写真・美術展 美術の部で朝日新聞社賞受賞、中学3年時、同展美術の部で会長賞受賞。高校1年時、昨年2021年には第22回高校生国際美術展で東京都知事賞を受賞している(受賞作品「金色世親菩薩立像図」)。