明星幼稚園が教員研究報告書「教育の質の向上を目指す実践研究－ルーブリック評価を通じた園児3年間の成長を可視化する－」を公開

　明星幼稚園（東京都府中市）は2022年1月、当園の教員による研究報告書「教育の質の向上を目指す実践研究－ルーブリック評価を通じた園児3年間の成長を可視化する－」を当園ウェブサイトに公開しました。
　本研究は『公益財団法人東京都私学財団 2021年度私立学校研究助成事業』の採択を受けたもので、2019年度より開始したルーブリック評価が3年目を迎え、年長クラスの園児の3年間の成長を測った結果を検証したものになります。園児の成長のみならず、教員の成長や教員間のコミュニケーションツールとしての活用についても言及しています。

　一般的には、学習の達成度を表を用いて測定する評価方法のことを指します。
　当園では幼稚園教育要領に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を念頭に、園児の非認知能力の向上を目的として6領域を設定し、各々2つのテーマを定めています（表1）。さらに、園児一人ひとりを客観的に評価でき、評価者の主観による差異が生じにくくなるよう、対象園児の目に見える行動や様子を具体的に示した5段階を策定しています。

　園児の個人評価は年3回実施しています。
　園児の日ごろの行動を見てルーブリック評価表に基づき点数化。各項目の前回との差異を検証するという観点で評価し、伸びが少なかった項目や下降した項目を重点項目に設定し、意識的な保育指導を行いました。

　園児の成長をクラス単位で数値化、集計することにより、クラスの長所や短所、教員個人の強み・弱みが明らかになりました。また、教育改善を検討する際の材料として利活用することで、園全体の教育改善に活用することができました。

　ルーブリック評価を介して、教員間で大切にしていることや育てていきたい子ども像の共有を図るなどコミュニケーションツールとしての活用ができました。また、進級時の引き継ぎの際にどのような関わりをしてきたかなどのアプローチ方法を次の担任に伝え、次に繋がる援助を考えていく一助となっています。

教員研究報告書「教育の質の向上を目指す実践研究－ルーブリック評価を通じた園児3年間の成長を可視化する－」を明星幼稚園ウェブサイト に公開しています。