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一貫中学生 コンポストで学ぶ持続可能な環境づくり

2025.03.12

学校生活

 2月15日(土)に、本校の空中庭園にて一貫中学生を対象に講師の先生方をお招きし、今年度最後の「花と緑の探究プログラム」を実施しました。
このプログラムは、農業に触れる機会が少ない生徒たちに、自然と触れ合いながら農業の魅力を体験し、自然と共生することについて理解を深めていくことを目的としています。

この日は、1年生10名ほどが参加し、コンポストの切り返し作業に取り組みました。
コンポストは、落ち葉や草花の残渣などを微生物や昆虫の力で分解し、堆肥に変える装置のことです。

空中庭園のブドウ側(北側)と神社側(南側)にそれぞれあるコンポストは、現在の3年生がまだ1年生だったとき、このプログラムの活動として、一番始めに取り組んだものです。以来、堆肥になったものを何度か花壇に戻し、草花や野菜の栽培に利用しています。
作業は2つのグループに分かれ、ブドウ側と神社側それぞれのコンポストで行われました。
コンポストに入っている内容物を一旦すべてブルーシートの上に出し、大きな枝や茎の残りなどはハサミで細かく切断していきます。

神社側のコンポストの切り返し

神社側のコンポストの切り返し

ブドウ側のコンポストの切り返し

ブドウ側のコンポストの切り返し

その後、細かくしたものと土になりかけている残渣を戻し、さらに校内で採れた落ち葉を加えます。
落ち葉を入れた後、米ぬかをふりかけ、水をまいて発酵を促進。
これを1セットとして、4〜5回繰り返しながら、ミルフィーユ状に積み重ねてコンポストを一杯にしていきます。
ちなみに、米ぬかは以前、講堂で講演していただいた府中市の天地米米店さんから入手したものです。
 コンポストの中身を出してみると、コガネムシやクワガタなどの幼虫がたくさん生息しており、彼らがきちんと落ち葉や草を分解してくれているおかげで、下のほうは少しずつ土になっていました。虫を見つけて「ギャー!」と驚く生徒もいれば、興味津々で虫を観察する生徒もいました。
なかなかの重労働でしたが、みんなで連携しながら1時間ほどで作業を終えました。

1年生にとって、この日が1年間の「花と緑の探究プログラム」の締めくくりとなりました。
しかし、このコンポストはこの先も重要な役割を果たします。3年生の理科の授業で、土のなかにいる微生物の実験を行うのですが、まさに現在の3年生は、自分たちが1年生のときに作ったコンポストの土を使って実験を行い、無事シャーレの上にたくさんの微生物のコロニーができたそうです。
(微生物の内容までは調べないそうです)

今回作業を行った1年生も、2年後には自分たちが手掛けたコンポストの土を使って、実験を行うことになります。
自然と向き合い、命やみどりの大切さを学ぶ「花と緑の探究プログラム」。
次の活動は新1年生に引き継ぎますが、この先も、植物や自然の循環に触れながら、学びを深めていってもらえたらと思います。

1年間の活動、お疲れ様でした!