一貫中学中学校課程卒業式　式辞

　中学一貫コース３年の皆さん、本日、義務教育中学校課程を修了したことを認め、大きな区切りを迎えた皆さんに心から祝福致します。皆さんは、リニューアルした明星中高一貫コースの一期生として入学し、3年間の中学校課程を終えたことになります。中高一貫コースは明星教育の素晴らしさをしっかり学び、成長していくことを目的とした6年一貫コースです。中学校課程のこの3年間、いろんな学習活動を存分にやり、大きく成長してくれたことと思います。これまでの学びと成長を基礎にして、残り3年間の高校課程において、さらに大きく羽ばたいてくれることを期待します。残念ながら、他校に進む人たちもいます。生徒としてはお別れですが、明星はいつまでも皆さんの母校であることを絶対忘れないで下さい。先生方は皆さんの新天地での活躍を心より祈っています。
　さて、義務教育の修了ということは、これからは自分の責任が重くなる高校生になるということです。また、自由度も多くなります。高校生になると、自由と責任は表裏一体であることを覚えておいて下さい。これまでは、保護者の管轄下にあるものばかりでしたが、これからは、自分の人生を自分自身で作っていくことになります。世間では、15の春を立志式という式をやるところが多いと聞いています。立志とは志を立てると書きます。今日の式を人生100年時代の皆さん方の生き方を考える節目として下さい。明星の教育目標は、「自分の未来をデザインし、共創していける人の育成」です。自分の未来をデザインするとは志を立てる、つまり立志と同じことを意味します。また、明星教育の大きな特徴は、心の教育です。凝念という所作を自然なものとし、心力歌の一言ひとことを心に落とし込み、校訓「健康・真面目・努力」をこれまで以上に実践して下さい。そうすることで、皆さんは、共創していける人間に成長することが出来ます。遅くなりましたが、保護者の皆さま、本日は、お子様の義務教育中学校課程の修了、誠におめでとうございます。これまで、深い愛情でお子様の成長を支えて来られた保護者の皆さまにとりまして、9年間の義務教育修了は、本当に節目の時でもあり、大きな安堵と喜びの日であろうと、拝察いたします。一貫教育の中間地点である今日、教職員一同、残りの3年間のお子様の教育に全力を尽くすことをお誓い致します。これから、一貫高校生として皆さんが更に成長することを切に願い、中学校課程卒業式式辞とします。

令和6年3月18日　明星中学校・高等学校　校長　福本眞也