本科 卒業式式辞
明星学苑創立101年目の三月一日、ご来賓並びに保護者の皆さまのご臨席のもと、めでたく卒業式を迎えた明星高等学校本科363名の卒業生諸君、卒業おめでとう。皆さんは、新型コロナウィルス感染症蔓延の二年目に、明星高等学校本科コースに入学し、幾多の感染症対応を乗り切り、高校三年では、創立100周年の、行事やイベントに果敢に挑戦してくれました。そして、「健康・真面目・努力」の校訓を良く守り、新しい教育目標である「自分の未来をデザインし、共創していける人」に向かって歩んできました。特に、この三年間で取り組んだ、SDGS活動を中心として培った「目に見えない学力」は、様々な「生きる力」の養成に役立ち、皆さんのこれからの人生で必ずプラスとなります。
創立者児玉九十先生は、明星の建学の精神を「和の精神のもと世界に貢献する人を育成する」とされました。ここで、正門脇にある銅像を思い浮かべて下さい。この銅像は児玉先生の教育観に賛同された、ある実業家から昭和四年に明星に贈られた二宮尊徳という人物の銅像です。銅像は「大学」という中国の本を、声を出して読みながら、山での柴刈りに往復している尊徳の姿です。「自分の行いを正しくすることが運命の発展に重要だ」とする「大学」の教えに共鳴した尊徳は世の中の為に必死に身を捧げます。尊徳の言葉です。「我が道は至誠と実行のみ。故に、才智、弁舌を尊ばず。至誠と実行を尊ぶなり。凡そ世の中は智あるも、学あるも、至誠と実行とにあらざれば、事は成らぬものと知るべし。」
尊徳のこの言葉は、児玉先生が目指された明星教育の本質そのものです。武道場が至誠館と名付けられた意味、明星教育の根幹は体験教育であることをもう一度噛みしめ、「その先に、謳歌する力」を出していってくれることを期待します。
遅くなりましたが、卒業生の保護者の皆さま、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。また、これまで明星の教育活動にご理解・ご協力いただき、ありがとうございました。心より、お祝いとお礼を申し上げます。思い返せば、保護者の皆さまは、お子様の誕生以来、片時もお子様から目を離さずに、幸せと健やかな成長を願い、時には右往左往し、口では言えない苦労を重ね、お子様の成長に身をささげ、今日の卒業という晴れの日をお迎えになられたことと存じます。
先生方もまた、日々、教育活動に情熱を燃やし、一人ひとりの生徒の成長を願いながら、手塩にかけた指導を実践されてきました。卒業生の皆さん、今日まで、あなた方を育て、導いて頂いたご両親やご親戚の皆さま、そして、先生方への感謝の気持ちを忘れないで下さい。
いよいよ旅立ちの時になりました。これまで出会った多くの人々に感謝し、これから出会う更に多くの人々を敬い、学天の明星の如く、崇き光を放ちながら、これからの人生を歩んで下さい。
そして、これからの人生においても、明星の校訓「健康・真面目・努力」を大切にして下さい。不確かな二十一世紀の社会において、幾多の困難や問題に立ち向かうとき、皆さんが拠り所とできるのは、「健康・真面目・努力」なのです。
最後に、この明星を巣立っていく卒業生の皆さん方へ餞の言葉を贈ります。
「人間にとって本当に大切なこと、それは、何になるのかではなく、どう生きるかです。世の中で認められようとする前に、自分の人格を高めることを人生の目的として下さい。人生の目的は「自分を磨く」ことです。」それが、明星で学んだ者のノブリス・オブリージ「尊き責務」であります。
皆さん一人ひとりの、輝かしい未来と限りない可能性を願って、卒業式式辞と致します。
卒業おめでとう。
令和六年三月一日 明星高等学校長 福本眞也
MGS 卒業式式辞
明星学苑創立101年目の三月一日、ご来賓並びに保護者の皆さまのご臨席のもと、めでたく卒業式を迎えた明星高等学校MGS六期生90名の卒業生諸君、卒業おめでとう。皆さんは、新型コロナウィルス感染症蔓延の二年目に、明星高等学校MGSコースに入学し、幾多の感染症対応を乗り切り、高校三年では、創立100周年の、行事やイベントを熱く体験し、そして、未来に飛翔する創立101年目に卒業するという栄えある学年であります。皆さんはこの激動の三年間で、明星の教育目標である「自分の未来をデザインし共創していける人」に一歩一歩近づいてくれました。この三年間「目に見える学力」だけでなく、多くの体験学習・探究学習で「目にみえない学力」を身につけて来ました。創立者児玉九十先生は、明星の建学の精神を「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」とされました。皆さん一人ひとりが、明星教育で身につけた、知識・英知・共創の力を実践躬行することによって、二十一世紀の地球の繁栄と持続可能に繋がるのです。
二十一世紀は不確実な時代です。地球温暖化に代表される環境問題、深刻な、水や食料不足の問題、貧困や男女差別の問題、少子化の国と人口急増の国が混在する人口問題、急速なAIの普及による社会環境の変化と社会格差の問題、そしてロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの紛争はいつ終わるかもわからない罪深い戦争です。少しでも、いろいろな問題の解決に近づくには、この地球上の全人類の知識と英知と共創が必要とされていると言えます。
この不確実な二十一世紀・地球の持続可能に貢献するためには、「一歩踏み出す勇気」を持って下さい。長期間にわたり苦しんでいる人・貧しい人を支え続けてノーベル平和賞を受賞した修道女「マザーテレサ」は「愛の反対は憎しみではなく無関心」と言いました。この言葉の意味を噛みしめて下さい。皆さん方が誇りと勇気を持ち、明星で身につけた、知識と英知と共創の力を、現在、そして未来の、人類と社会、地球への新たな貢献に使ってくれることを切に願います。
遅くなりましたが、卒業生の保護者の皆さま、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。また、これまで明星の教育活動にご理解・ご協力いただき、ありがとうございました。心より、お祝いとお礼を申し上げます。思い返せば、保護者の皆さまは、お子様の誕生以来、片時もお子様から目を離さずに、幸せと健やかな成長を願い、時には右往左往し、口では言えない苦労を重ね、お子様の成長に身をささげ、今日の卒業という晴れの日をお迎えになられたことと存じます。
先生方もまた、日々、教育活動に情熱を燃やし、一人ひとりの生徒の成長を願いながら、手塩にかけた指導を実践されてきました。卒業生の皆さん、今日まで、あなた方を育て、導いて頂いた親御さんやご親戚の皆さま、そして、先生方への感謝の気持ちを忘れないで下さい。
いよいよ旅立ちの時になりました。これまで出会った多くの人々に感謝し、これから出会う更に多くの人々を敬い、「一歩踏み出す勇気」を持って、これからの人生を歩んで下さい。
最後に、この明星を巣立っていく皆さん方へ餞の言葉を贈ります。
I hope your life will be filled with a lot of fun, adventure and most of love . あなた方の人生が沢山の楽しみ、冒険、そして愛に溢れますように。
Life is very short. 人生はとても短い。
Be brave to dive into unfamiliar world.勇気を持って、未知の世界に踏み出しましょう。
You can do anything you want.やりたいことは何でもできます。
Because you have everything you need in your heart.何故なら、あなた方が必要とするものはすべて、あなた方の心の中に持っているからです。
皆さん一人ひとりの、輝かしい未来と限りない可能性を願って、卒業式式辞と致します。
卒業おめでとう。
令和六年三月一日 明星高等学校長 福本眞也