お知らせ

2022年度高校卒業式 式辞・送辞・答辞

2023.03.03

校長室便り



本科 式辞


 春の風をかすかに感じる今日のよき日、ご来賓のご臨席のもと、卒業式を迎えた明星高等学校、本科二九一名の生徒の皆さん、卒業おめでとう。
皆さんの高校生活は三年前の入学式の翌日から新型コロナウイルス感染症による学校閉鎖から始まりました。不安や焦り、やり場のない葛藤、どうしようもない苛立ちをかかえながら過ごしてきた三年間だったのではないでしょうか。しかし、この三年間、皆さんは、右往左往しながらも、夢や希望を失わず、高校生の本分に務め将来への道を切り開く努力を続けて、今日の卒業式を迎えることが出来ました。特に、SDGs推進校の一期生として素晴らしい活動をしてくれたことは長く語り継がれることでしょう。何故なら皆さんのSDGs活動で生まれたマイボトルは後輩たちに受け継がれ、給水ディスペンサーは卒業生とPTAのおかげで全ての場所に設置され、ジェンダーフリー活動から女子の制服にスラックスが導入されました。さらに、空中庭園や堆肥作りの活動は中高一貫の一年生に引き継がれます。その他にも、いろいろな活動があり、多くのマスメディアが取り上げてくれ、テレビや新聞に登場した生徒諸君の社会性やコミュニケーション力、プレゼンテーション力の質の高さに驚きました。

 マスクで始まり、マスクで終わる三年間でしたが、マスクの下には君たちの数えきれない想いと笑顔があることを忘れないで下さい。新型コロナウイルスの影響もあって、社会は加速度的に変化しています。社会のグローバル化は既に当たり前となり、高度情報化はAIの急速な発達により、る社会変容をもたらしています。このような社会において、現在の巨大な潮流であるDXやGX、デジタルトランスフォーメーション、グリーントランスフォーメーションの時代をもたらし、社会では、それらを担いSDGsを実現できる人材が求められていると言えます。この意味では皆さん方が受けてきた明星教育は、二十一世紀社会での活躍力を身につける大きなヒントになり、新たな明星高校の教育目標である「自分の未来をデザインし共創していける人」に一歩近づいたと言えるでしょう。創立者児玉九十先生は、明星の建学の精神を「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」とされました。皆さん一人ひとりのSDGsに関する知識・見識と実践躬行がこれからの地球を持続可能にすることができるのです。明星が創立されてから四十年後、今から六十年前の一九六三年にアメリカのバックミンスター・フラーという人が「宇宙船地球号」とう言葉を使いました。地球には温暖化に代表される環境問題、水や食料問題、貧困や男女差別の問題、人口問題、国家間の紛争や戦争など多くの問題が溢れているが、この地球という船に乗っている乗組員である私達は、お互いに協力して人類と地球の調和の為に努力することが必要であるとフラーは主張したのです。そして、フラーは「私たちの人生の目的は、現在、そして未来の世代の人々のために新たな貢献をすることである。」という言葉を残しています。明星でSDGsを実践してきた皆さんだからこそ、この言葉をよく理解できるのではないでしょうか。創立百周年という節目の年に、自信に溢れた笑顔で、この明星を巣立っていく卒業生の皆さん一人ひとりが、児玉九十先生の建学の精神「世界に貢献する人」を目指してくれることを切に願ってやみません。

 最後になりましたが、卒業生の保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。また、これまで明星の教育活動にご理解ご協力いただき有難うございました。さらに、卒業記念品として給水ディスペンサーを贈呈いただき高い席からではございますがお礼申し上げます。保護者の皆さまは、思い返せばお子様の誕生以来、子育てに右往左往し、口には出しては言えない苦労を重ねながらお子様の成長に身をささげ、今日という晴れの日をお迎えになられたことと存じます。

 先生方もまた、日々情熱を燃やし一人ひとりの生徒の成長を願いながら手塩にかけた指導を実践されてきました。卒業生の皆さん、今日まで、自分を育てて頂いたご両親やご親戚の皆さま、そして、先生方への感謝の念を忘れないで下さい。
 それでは、いよいよ旅立ちの時になりました。
これまで出会った多くの人々に感謝し、これから出会う更に多くの人々を敬い、自分のこれからの新たな生き方を見つけて下さい。皆さん一人ひとりの、輝かしい未来と限りない可能性を願って卒業式式辞と致します。卒業おめでとう。

 令和五年三月一日 明星高等学校長 福本眞也




MGS 式辞


 寒さ和らぎ、春の訪れを感じる今日のよき日、ご来賓並びに保護者の皆さまのご臨席の中、目出度く卒業式を迎えた明星高等学校MGS四期生八十名の生徒の皆さん、卒業おめでとう。
皆さんはこの三年前、入学式の翌日から新型コロナウイルス感染症により学校閉鎖を余儀なくされ、リモート授業という形で高校生活をスタートしました。それまで経験したことがない生活を強いられ、不安や焦り、また、やり場のない葛藤や憤りをかかえながら過ごしてきたのではないでしょうか。しかし、皆さんは、コロナ禍で右往左往しながらも、夢や希望を失わず、自分の将来の道を切り開くことに真摯に取り組み、日々一喜一憂しながらも、毎日一歩一歩前に進み、ほんの数日前まで、大学受験という檜舞台に何度も立ち続けました。そして、既に桜が咲いた人もいます、これから桜が咲く人もいます。ここまで健康で真面目に勉学に打ち込み、自己成長・自己実現に向けての努力をやり続けてきた皆さんは、明星の誇りであり、創立百周年を機に新たに作られた教育目標「自分の未来をデザインし共創していける人」に一歩一歩近づているのです。

 さて、この三年間で素晴らしい成長をした皆さんに餞としてお話したいことがあります。
 iPhoneやiPadの生みの親であるスティーブ・ジョブズは二〇〇五年スタンフォード大学の卒業式のスピーチの中で、三十歳の時に、自分が立ち上げたAppleからクビを言い渡されたことに触れながら、スタンフォード大学の卒業生に自分の思いを語ります。

 「アップルを追われなかったら、今の私はなかったでしょう。非常に苦い薬でしたが、私にはそういうつらい経験が必要だったのでしょう。最悪の出来事に見舞われても、信念を失わないこと。自分の仕事を愛してやまなかったからこそ、前進し続けられたのです。皆さんも大好きなことを見つけて下さい。仕事でも恋愛でも同じです。仕事は人生の一大事です。やりがいを感じることができるただ一つの方法はすばらしい仕事だと心から思えることをやることです。そして、偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことが見つからないなら探し続けて下さい。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。素晴らしい恋愛と同じように、時間がたつごとによくなっていくものです。だから、探し続けて下さい。」
ジョブズは「好きな事、やりたい事を見つけてそれを愛しながら前進し続ける」ことを語っています。明星を卒業し、大学生という新たなステージに立とうとしている皆さんは、「好きな事、やりたい事を見つけ、それを愛しながら前進する」ことが、人生を豊かにする最大の秘訣だということを心に刻み、実践していって下さい。

 そして、明星の校訓「健康・真面目・努力」は皆さんがこれからの人生を歩んで行く上で生涯の守り神になることも覚えておいて下さい。創立百周年という節目の年の卒業生として、創立者児玉九十先生の教えを今一度噛みしめて、誇りと自信を持って学び舎を巣立っていって下さい。   

 最後になりましたが、卒業生の保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。また、これまで明星の教育活動にご理解ご協力いただき、誠に有難うございました。心より感謝申し上げます。さらには、卒業記念品としてウオータディスペンサーを贈呈頂き、高い席からではございますがお礼申し上げます。それでは、卒業生の皆さん、皆さんの将来の限りない可能性を期待して卒業式式辞と致します。卒業おめでとう。

令和四年三月一日 明星高等学校長 福本眞也

学校説明会
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