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教育の現場_2
明星大学大学院に2006年から新設された経済学研究科 応用経済学専攻。
経済系の学びと経営系の学びを融合させた、従来にない新しい教育・研究の形を「応用経済学」の名称に込め、教員・院生ともに大きな夢を抱きながらスタートを切りました。
その設立に大きくかかわった山崎昭研究科長、片岡晴雄教授、上原秀樹教授に、 新研究科設置の目的と概念についてお聞きしました。



■経済系と経営系を融合した新しい形の大学院
 従来型の大学院では、経済系は経済系、経営系は経営系とはっきり分野が区切られていました。しかし一方で、時代とともに社会の情勢が変化し、ビジネスの世界で成功を収めるためには、経済学の知識と経営学の知識との両方を兼ね備える必要があるとの考え方も強まっています。明星大学大学院では、いち早く時代のニーズに対応し、経済系と経営系の領域を融合した新しい形の大学院研究科として、経済学研究科「応用経済学専攻」を2006年度より新設しました。
 山崎研究科長は新研究科設置の目的をこう話します。「研究者養成型プログラムと専門職業人養成型プログラムの融合が狙いです。つまりは理論一辺倒でもなく、実務知識偏重でもなく、理論と実務が一体となった教育を展開させていきます」
 また、コア科目として「マクロ経済学」「ミクロ経済学」「計量経済学」を院生全員が、将来の目標にかかわらず必修として学ぶことも当研究科の特色のひとつ。これらの科目は他の多くの大学院においては選択科目として用意されるのが普通です。
「コア科目の知識は、どの分野に進もうともビジネスの舞台で活躍するための応用能力として欠かせないものであると確信しています」と片岡教授。大学院といえども、しっかりと基礎固めから始めることによって、より高度な専門知識を積み重ねていけるのです。

■修士号を取得する方法は2通り
 40年あまりの歴史を誇る明星大学の経済学部では、これまでに約1万人の卒業生を送り出しています。そして多くの卒業生が、地元企業に就職したり、家業を継いだり、さらには新しく会社を起こしたりなど、多摩地域において活躍しているのです。地域を担う人材育成も明星大学および明星大学大学院に与えられた使命であると言えます。
 このような地元産業を担う人材の教育に関して、国際教育センター長も兼務する上原教授は「多摩地区をはじめ一定の地域で働く人であっても、今後はグローバルな視野を持った人材が必ず求められるはず」と語ります。実際に経済学研究科では、国際的なカリキュラムも豊富に用意。ここでも時代の要請に応える積極的な教育が展開されています。
 また、修士号を取得する方法に2通りあることも経済学研究科の特色。ひとつは従来と同じく修士論文を書き上げること。そしてもうひとつが「特定課題研究」に取り組むことです。特定課題研究は、院生が研究指導教員とともにテーマを選定し、研究プロジェクトとしてテーマに関する調査・研究を行なうもので、その視野は広く海外にも向けられています。とくに東南アジア地域へのパイプは太く、フィールドワークによる研究が進められています。院生は現地へ出向いて実地調査を行い、その報告書をレポートとして数回にわたって提出。それが修士論文として認定される形になります。

■経済学研究科応用経済学専攻がめざす夢
 経済学研究科では、院生が進路を見極めるのに参考にしていただくために、4つの履修モデル(下記参照)を設定しています。いずれのモデルも教員と院生はマンツーマンに近い形で研究を深めていきます。そして将来の夢を描く院生たちと同じく、教員もまた、経済学研究科応用経済学専攻の未来について大きな夢を抱いています。

片岡教授
片岡教授「明星大学の経済学部で学んだ学生は、これまでは大学院がなかったため、進学したい場合でも他大学の大学院を選択するしか道がありませんでした。経済学研究科が設置され、これでようやく将来の夢へとつながる“明星の学び”が大学、大学院と一貫して行なわれるようになります。今後、多くの明星大学の学生に、当研究科をめざしてもらいたいですね」

上原教授
上原教授「他国からの留学生が本研究科を修了し、母国に戻って起業を成功させ、そして行く行くは現地調査時にパートナーとして協力いただく……。そのように世界中に経済学研究科発のネットワークを広げていければ素敵だと思います」

山崎教授
山崎研究科長「明星高校に通う生徒のなかには、親御さんが自営業であったり、医者であったり、コンサルティング業であったり、ビジネスを間近で感じている人も多くいると思います。そんな生徒たちが、ビジネスの世界に興味を抱き、明星大学の経済学部、そして当研究科をめざしてくれるような存在に育てていかなければなりませんね」

◆教職課程一覧
◆4つの履修モデル
〈進路 I〉
経済経営の素養をさらに深めた後、
一般の企業に就職することを希望する者

応用科目の中から、応用マクロ経済学、応用ミクロ経済学、応用計量経済学、国際地域開発論、国際地域市場開発論、金融組織と市場構造 I、金融組織と市場構造 IIまたは応用金融経済論、知的生産性マネジメント論または経営情報戦略マネジメント論を選択し、応用経済学演習は、学生の関心の強さに応じてこれらの科目担当教員の1名あるいは2名の指導を受ける。
〈進路 II〉
地場中小企業のコンサルタント志望者

応用ミクロ経済学、国際地域市場開発論、事業計画論、環境経済学 I、環境経済学 II、経営情報戦略マネジメント論または知的生産性マネジメント論、マーケティング論、ベンチャー企業論を選択し、応用経済学演習は、学生の関心の強さに応じてこれらの科目担当教員の1名あるいは2名の指導を受ける。
〈進路 III〉
将来的に地場中小企業の経営を担う者

応用計量経済学、国際地域開発論、現代社会政策論、財務金融政策、経営情報戦略マネジメント論、流通経済論、マーケティング論、ベンチャー企業論などを選択し、応用経済学演習は、学生の関心の強さに応じてこれらの科目担当教員の1名あるいは2名の指導を受ける。
〈進路 IV〉
税理士、公認会計士などをめざす者

応用マクロ経済学、財務政策 I、財務政策 II、地方財政論、会計学 I、会計学 II、応用金融経済論、金融組織と市場構造 Iなどを選択し、応用経済学演習は、財務政策科目担当教員から指導を受ける。この履修モデルでは、税理士試験の税法などの一部免除の特例の適用を受けることが考えられる。

◆院生に聞いた経済学研究科のメリット
  • 少人数で授業が行なわれるので、先生との距離も近く、理解度が深まります。不明な箇所はわかるまで何度でも質問できる雰囲気もうれしいです。
  • 先生方の授業には「これを教えたい!」といった“熱意”を感じます。優秀な先生ばかりで、こちらも頑張ろうという気になります。
  • 院生みんなが、はっきりした目標を持っているので、自然とやる気になります。同じ目標はもちろん、違う目標をめざしている人との交流も刺激になりますね。
  • 大学院に入ってから自分で課題を見つける姿勢が身につきました。物事に対する視野も広がったような気がします。
  • 図書館には資料が充実。また1人に1台のパソコンが用意されるなど、施設面や環境面も恵まれています。

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